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新刊レビュー 蒼天の拳 14巻
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~ 今までのあらすじ ~

1935年上海。
時の上海黒社会の覇権を争い
秘密結社「青幇」(ちんぱん)と
「紅華会」(こうかかい)の抗争が続く中、
「閻王」の名で恐れられる一人の男が帰ってきた。
それは、一子相伝の暗殺拳 “北斗神拳” の
伝承者である霞拳志郎だった。

朋友である青幇のボス潘・光琳(はん・こうりん)の
義侠に報いるべく、紅華会に立ち向かう中
死んだと思われていた、恋人であり潘の妹でもある
玉玲(ぎょくれい)が生きていることを知ることになる。

しかし、再び会った玉玲は、記憶を奪われ
馬賊の女ボス李・秀宝(り・しゅうほう)として
拳志郎の前に現れるのだった。

紆余曲折の末、拳志郎と兄である潘の愛によって
記憶を取り戻した玉玲は、兄の跡を継ぎ
青幇のボスとなり拳志郎と共に新たな人生を歩き始めた。

だが、そんな拳志郎に安息の日々は訪れない。
新たに立ちはだかる極十字聖拳伝承者 流・飛燕(りゅう・ひえん)との
闘いを終えた拳志郎の前に、今度はナチスドイツ軍武装SS隊長であり
北斗三家拳のひとつ北斗劉家拳伝承者である劉・宗武(りゅう・そうぶ)が
現れたのだった・・・。


~ 感 想 ~

原作・武論尊(ぶろんそん)氏 作画・原哲夫(はらてつお)氏の
強力タッグが再び復活!のマンガです。
かつて、一世を風靡した「北斗の拳」の主人公・ケンシロウの
義叔父さんにあたる霞拳志郎の話です。
(余談ですが、ケンシロウもかつて連載前の読みきりのときは
 霞拳四郎と名乗ってました・・)

実際の史実と絡めながら、無敵の北斗神拳で
立ちはだかる数々の拳法家とひたすら闘っていくお話ですが
この拳志郎のキャラが実に良いです。
(かつての作品の主人公・前田慶次(花の慶次)と
 中坊林太郎(公権力横領捜査官・中坊林太郎)を
 足したキャラ設定なのですが・・)
義侠心に厚く、北斗神拳の力の源である愛に深い
なんとも味わいのあるキャラなのです。

さてさて。
今までも色んな拳法家と対峙してきた拳志郎ですが
今回は、いよいよラオウ級のキャラ・劉宗武が登場です。

戦いの最中、水を差され決着はまだつきませんでしたが
この辺りで、「北斗の拳」の背景との繋がりも
だんだんと明らかにされてきて、なかなか面白くなってきました。

といっても、作者もユックリ長く描きたいのか
全体的に、緩やかな起伏のストーリーでやってきてますから
そんなに急には盛り上がらないかもしれませんけど・・・。

しかし、この原哲夫氏の画力は凄まじいものがあります。
「北斗の拳」の後半辺りで完成されていたかに思われていた
作画が更にパワーアップしてます。
そしてもっと感心するのが、この「蒼天の拳」においても
14巻に至るまでに、どんどんと洗練されていってるのです。

絵が全く進歩せずにずっと下手なままの漫画家やら
後になるほど下手になっていってる漫画家やらが
はびこっているこの世の中。
氏のあくなき向上心には全くもって脱帽してしまいます。
一体どこまで成長していくのやら・・・。

今後の作画の成長とストーリー展開が
ますます見逃せません!

by akaneyaa | 2006-01-19 23:47 | マンガ