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あかねやん国
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ニンニン!(後編)
さてさて。

そんなこんなで、先日もガイドしてたんだけど・・

福岡から120名ほどの小学生の団体がやって来た。
いつもなら、30分ほど(注1)で駆け足に見ていくだけという
パターンがほとんどなのだが・・・
(ていうか、ほとんど見てさえいないけど)

今回の学校は先生が熱心みたいだ。

と、いうのも。
子供達みんな、手に手に冊子をもってたので
見せてもらったら、館内の展示物やらなんやらに関する
クイズが盛りだくさん作ってあったのだ。
いや~、こりゃあいいや。
コレなら、みんな楽しみながら
何かしら頭に残るだろう。
僕もやってみたいくらいだよ。

だもんだで、みんなクイズの答えを求めるべく
展示物を指して
「あれはなんですか?」「これはなんですか?」と
次々に聞いてくる。

「う~ん。これは水牛の角。あれは象牙。
 そしてあっちは中国の硯ですよ。」

みんな熱心だ。

 ・・・ところが!

「畳は何枚あるんですか?」
という質問が来た。

一体どこの畳の枚数だ?
もしかして全部?

とおもって、また冊子見せてもらったら・・・

どうやら、江戸時代の輸入品が展示してある
対面所(謁見所)という間の畳の枚数を聞いてるらしい。

答えは18枚。(注2)

だがしかし、そんなのまで教えてちゃあ意味がないやろ。

「自分で数えんね。」
「ええ~?めんどくさい~。」

おいおいおいおい。
「めんどくさい」って、あんた。
たった18枚数えるのが、どんだけのことやねんっ!

ココで説明しとくが
この子達は大体20人くらいごとの班に分かれてるので
120人一気に来るわけではない。
各班、順番にやって来るのだ。

それだのに、ほとんどの班の子が
同様に「めんどくさい」と言うのだ。

Oh!ジェネチャーショップ!!(注3)
こんなことまでめんどくさがってるなんて!

こんな些細なことでさえも、この子らにとっては
忍耐を必要とする作業なのか!?

ちょっとグラっときた。
そして、そのたんびに、

「君達、何年生ね?」
「6年です。」
「じゃあ、縦と横掛けたらすぐ分かるやろ。
 はい、縦は?」
「6枚。」
「横は?」
「3枚。」
「掛けたら?」
「18枚~!」

という、問答を繰り返した。

はーちかれた。
 ・・・ていうか、またそばで黙って見てる先生。
あんたがやってくれよ~。。。

でもまあ、そのせいで
縦数え担当、横数え担当、
答え合わせのための全数え担当と、
自然に役割が決まって、班内に思わぬ連携が生まれたのは
おもしろかったけど。。。

でもまあこりゃ。
文明病かな?
文明の便利さに無自覚に頼り切った大人たちが
作り上げてしまった病なのではないのかな?
悲しいことに、僕らの世代(1970年前後生まれ辺り)が
おそらくこのことに関するキー世代だろう。

みんな、忍耐力養わないけんよ。
ニンニン。

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注1:ちなみに、一通り見ようと思ったら
   サラリと回るだけでも、最低2時間は必要なのだ。

注2:ちなみに、奉行所全体に使われてる畳は
   151枚と半畳2枚の計152畳だ。

注3:ジェネレーションギャップとカルチャーショックの合成語。

by akaneyaa | 2007-10-06 23:54 | ボランティアガイド